歯の話

1. 食という字は人を良くすると書く
人間は太古の時代から失った歯を何とか元に修復したいという欲求がありました。紀元前2500年、今から4500年前のエジプトのギザの出土品に、入れ歯の原型があると云われています。それは歯を金製の針金で結び付けたものです。日本では弥生時代の出土品に歯の形をして糸を通す穴の開けられた蝋石(加工が容易な石)が発見されています。 象形文字から発達した漢字は中国で完成されました。歯という文字は、口(くち)、米(こめ)、止(やめる)、から成っています。歯とは"口で米を食べるために失う事を止めなければならないもの"なのです。 食という字は人を良くすると書きますが、食べることは生きることなのです。古代人にとっても食べるために歯は不可欠なものであり、歯の大切さを認識していたのです。

2. 噛むことは脳を刺激する
ネズミを使った実験に興味深いものがあります。硬い固形飼料と柔らかい粉末飼料で育ったネズミを、餌の入った迷路に入れてみると、明らかに固形飼料で飼育したネズミのほうが学習能力が高く、早く餌にたどり着くそうです。勉強や車の運転で眠くなった時、ガムを噛むとだんだん頭がスッキリしてきます。噛むことにより脳の血流量が増加し、やる気が湧いてくるのです。痴呆症の老人が入れ歯を作り直して、しっかり噛めるようになったとたん痴呆の程度が少しづつ改善されたという報告もあります。

3. ムシ歯や歯槽膿漏(しそうのうろう)は一種の感染症です

母親のお腹の中の胎児は通常は細菌やウイルスのいない無菌の環境で育ちます。ところが産道を通って生まれ出た瞬間から、赤ちゃんはあらゆる細菌と遭遇します。そのほとんどは赤ちゃんの体の中でミルクや離乳食を消化するのに不可欠な腸内細菌ですが、インフルエンザ等の病気を引き起こす悪玉のウィルスや細菌にも出会います。最初の数カ月は赤ちゃんのお口の中にはムシ歯の原因となる細菌はいませんが、歯の生えはじめる6ヵ月頃から増え始め、乳歯の生え揃う2歳半頃になるとほとんどの赤ちゃんに観察されます。口移しで食べ物を与えたり、ホッぺにキスをすることにより、周りの人の唾液(つば)から感染するのです。しかし授乳や食事の後に保護者がガーゼや乳歯用の歯ブラシでお口の中を常に清潔にし、バランスのとれた食事で丈夫な歯質にすればムシ歯の原因菌がいてもムシ歯にはならないのです。

4. 唾液(つば)の善と悪
唾液はさまざまな働きをしています。お口の中を常に湿らせ、潤滑にすることにより発音を助け、食事では噛んだり、飲み込んだりすることを補助します。食べたものの一部はその酵素により消化を開始し、溶解して味覚を生じます。免疫物質により細菌の増殖を防ぎ、ウィルス、発癌性物質、食物毒素に反応して体を守ります。そしてそれらの有害物質を包み込んで洗い流し、体外に排出します。このため唾液1cc中に約10億個の細菌が存在して、キスやカラオケのマイクを介して他人にムシ歯や歯周病が感染するのです。 最近の研究では唾液の分泌は15歳以上の投薬を受けていない健康な人であれば加齢の影響はほとんどないと云われています。一日の唾液の分泌量は500?600ccで食事の時間を除けば昼過ぎにピークがあり就寝時に低下します。分泌が低下して細菌が増殖する睡眠前に歯を磨き、食事の後に抗菌作用のあるキシリトール入りのガムを噛むことはお口の健康に有効です。

5.デンタルケア(歯のお手入れ 定期検診)を忘れずに
定期的(3〜6ヵ月に一度)にかかりつけの歯科医で検診を受けることは重要です。乳歯が生えそろって(3歳)から永久歯が生えそろう(12歳)まではムシ歯だけでなく、きれいな歯並びになるためには欠かせません。20歳以上の日本人の95%は歯周病にかかっていると云われています。細菌の塊である歯垢(プラーク)が硬くなってできる歯周病の原因である歯石が、歯と歯肉の間に付着するともう歯ブラシでは取り除くことは不可能です。歯科医院で除去することは歯周病の予防になります。予防は最大の治療です。

6. 何でもご質問下さい
E-mail にてご質問受け付けています。ムシ歯や矯正治療だけでなく、入れ歯(義歯)、インプラント、漂白、審美歯科の治療や料金などなんでも結構です。 必ずお返事致します。
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