★ネタバレ感想★
秘密屋 赤
清涼院流水
都市伝説を研究する僕と先輩が、辿りついた謎の存在「秘密屋」とはなにか?(『秘密屋 赤』)
「秘密屋」の存在を探る僕のもとに衝撃を伝える1本の電話。「貴方が、秘密屋なのでしょう?」。そしてついに現れた秘密屋の正体とは(『秘密屋 白』)
『赤』と『白』の装帖、2分冊でどちらから読んでも良い、と作品の外側に何か仕掛けられている匂いがプンプンしてそれを楽しみにしてたんですが、肝心の作品自体が面白くなかったのが残念。2冊はそれぞれかなり薄い本なのにそれでも「長い」と感じてしまうのは、話にメリハリがないからでしょう。こういう作品の外側に仕掛けられた謎っていうのは作品自体に魅力があってさらに――っていう付加価値でしかないと思うんだけどね。それをメインに据えているのは、新しさなのか本末転倒なのか、評価が分かれるところでしょうね(笑)。で、肝心の作品の外に仕掛けられた謎というのが――良く分からなかったんだよね(笑)。でも、もしかして、赤→白と読むと「秘密屋」は実在の存在となるけど、白→赤と読むと「秘密屋」は真っ赤なうそとなる、ということでしょうか?ふたばは赤→白と読んだんですが、でもなんとなく白→赤と読むと矛盾が出てくるような気がするんだけど、どうなんだろうか。
秘密屋 赤
「都市伝説」についての話。「都市伝説」という存在自体は非常の魅力的だと思うんだけどね(苦笑)。話が……。ただ狙いとしては、いかにもウソ臭い話が実際にあった話と「語り継がれる」ことで妙にリアリティを持ってしまう、という部分で、それを描くには成功しているでしょう。――ありもしなかった「秘密屋」が、探っている間に伝播していつのまにかにあたかも本当のことのように語られ自分に帰ってきたという部分は非常に面白かった。「秘密や」の駄洒落よりも。ウソのはずのものが「語る」ことで真実となるわけですね。あとがきで作者が「かたりもの」であることを重視したと書いていますが、文章や構成が「語り」であること以上に、そういう意味があるのでしょう。
秘密屋 白
「秘密屋」についての話。『赤』がウソを「語る」ことで真実になる話なら、『白』は真実を「小説」にすることでウソにする話。『赤』では都市伝説として作ってしまった「秘密屋」が実は、本当に政治の始末屋として存在したという衝撃の事実!!現実の政治の世界ともリンクしてそれはあたかも現実の存在のように――って、でも肝心の「秘密屋」が怪しい関西弁で存在がウソくさくて、どう見ても「小説」なのがおしい。あ、でも、ということは「秘密屋」の狙い通りなのか(笑)。ただ『赤』と比べてこちらの方が「小説」してるので、作品としてまあ面白いです。一応ミステリィもしてるしね。
なあ。お前、俺のこと知りたいんだろ?
ああ、そうだ。オレが