宮迫さん出演映画...『13階段』

| NEWS | TV | DVD&VIDEO | STAGE | MAGAZINE | FREND | LINK |

反町隆史さん主演、江戸川乱歩賞を受賞したベストセラーの映画化です。
準主人公格に、いぶし銀な山崎努さんがいらっしゃいます。
鶴瓶師匠が出演されてたりと、脚本家としても有名なクドカンさんがいらしたりと、脇も個性派揃いですね。

監督

長澤雅彦 (助監督・落合俊一)

原作

高野和明

脚色

森下直

プロデューサー

角谷優

製作

フジテレビ、東宝、ポニーキャニオン、イマジカ

配給

東宝(2003.2.8)

キャスト

反町隆史、山崎努、田中麗奈、笑福亭鶴瓶 、宮藤官九郎 、別所哲也 ほか


死刑囚の役
山崎努さんが過去、刑務所で務めていた(『ワンナイ』くずコントで言えば、ほとちゃんの役?笑)時、彼の記憶に心の傷として残ってしまった出来事が回想で出てくるのですが、その回想の中で死刑囚として宮迫さんは登場します。
スゴイ役柄ですよね、死刑を待つ囚人の役です。
山崎努さんは、この死刑囚と心を通わす(普通で言えばちょっとした友情関係ですよね、まあ状況がまったく普通でないのですが)ようなくだりがありまして、最後にはその囚人を自分の手で殺してしまうという。コレが彼の心の傷になります。殺すといっても決められた処刑ではあるんですが、トラブルがあって自分の手で彼の命の炎を消してしまったコトを知覚できうることになってしまうんです。本来なら、三人の係官が同時にボタンを押して、どのボタンが死刑執行のボタンかわからない、というシステムが施行されているのに。
…こういうシステムは当然必要なんでしょうね、身近じゃありませんが、第二次世界大戦の折、日本に原子爆弾を投下したアメリカ兵の方は、戦後、惨状を見てか心が壊れてしまった、という話も聞いたことがあります。
さて、宮迫さん演ずる死刑囚。実にイイ表情をなさっていて圧倒されました。死刑宣告をされたんだけど、模範的に反省していて贖罪の気持ちが大きい、死刑執行日が迫ってきた頃には、その様子を知った殺された側の遺族の方から助命嘆願書が出されるくらいに。
自分の罪に怖れおののき苦悩して、死の恐怖に怯えながら贖罪に務める男は、いつしか悟りの境地へ至るような表情すら浮かべます。
そういった男の様子は凄みがありました。涙するシーンなんてホントに心臓掴まれるくらいに迫真の顔をなさってて。ラスト、とても緊迫した空気が流れる処刑シーン、スゴクさらりと演じてらっしゃいました。「お芝居は緊張しない」という宮迫さんの言葉を裏付けるかのような演技です。
そうして宮迫さんは、この役と『蛇イチゴ』の演技で、いろんな賞を獲得されました。 (賞については『蛇イチゴ』の方でいくつか列記しています)
監督の指名
DVDの方に特典で出演者のインタビューがあるのですが、その中に宮迫さんもいらっしゃいました。
で、この特典、副音声で監督とプロデューサーの会話が入ってるんですね。
その中で、この役は難しい役だからどうしようと考えていたところへ、監督に「宮迫ってイイんだよ」と言ってきた方があったそうです。最終的に何かでの宮迫さんの演技をご覧になってオファーを決めたらしいのですが、監督、自分で「失敗でしたね」と笑い含みに仰ってるのがお茶目でした(笑)
処刑のシーン…役者からスタッフから緊迫しまくっている中で、ゆったりと延ばして延ばして演技する度胸が(生の舞台に慣れててタイミングを計るのがウマイ)さすが芸人さん、みたいなコトをお二人で仰ってました。
すっごいシリアスですし、何テイクも取って作り込む映画ですから、アドリブも早々入れられるモノじゃないと思いますが、そういうところで芸人らしいスゴさを発揮するってとんでもナイですね。完全に別世界に居ても自分を表現するってなかなかできないコトじゃないかな、と感嘆しました。
山崎努さんと共演
山崎さんは、芸人・宮迫さんをご存じなかったのじゃないかと仰っていました(監督とプロデューサーが)
で、宮迫さんと一緒の現場で撮影してる最中、休憩の時に「彼、誰なの?」とこんな役者がドコに埋もれてたの、みたいな風情で尋ねられたそうです、スゴイなぁ。
山崎さんて、どこか役者一筋みたいな方ですよね、落ち着いた渋い演技がスゴク好きです。
宮迫さんインタビュー
DVD特典のインタビューでは「体が骨太で筋肉質な上にゼイ肉が付いてきてるから(つまりぽっちゃり体型だと?笑)死刑囚らしくないんですけど」としきりに弁解してらっしゃいました。「今の刑務所は待遇も良くて栄養も行き渡ってるから…と自分に言い訳しながら」演じていたそうです(笑)
特に、けっこうピッタリサイズの囚人服だったから目立っちゃったんですよねぇ。とはいえ、そんなコトも言われてみれば、というカンジで、作品自体を見ている時はまったく気にせずストーリーを追っていたのでした。
見ているコチラが切なくなるような表情をなさるシーン(キリスト教に入信して洗礼を受ける時アタリ)があったのですが「死刑になった経験なんてナイから(笑)どんなもんだろ、と思ったけど、演技について監督に細かに指導していただいてやりやすかったです」と仰っていました。指導された通りに、すぐに演ずるコトができるってスゴイなぁ。


雨上がりの夜空に...サイトトップ

Copyright 2003 Yuki All rights reserved,
Site developed by Yuki